【小林正観】悩み苦しみ

悩み苦しみ

   

   

   

2500年前、釈迦は「苦」を悟った。

   

  

「人間の生活は苦に満ちている。苦の集積である」

  

  

  

   

四諦

  

釈迦は、4つの真理を悟った。

  

  

それは「四諦(したい)」と言う。

    

  

①「苦諦(くたい)」 

・・・この世の迷いは一切が苦である。

  

②「集諦(じったい)」 

・・・苦の本質は執着である。

  

③「滅諦(めったい)」 

・・・その執着を滅することで悩み苦しみがなくなる。

   

④「道諦(どうたい)」 

・・・日常生活で、執着が出てきて、

その結果、悩んだり、苦しんだりした時に、

その悩み・苦しみを一つ一つ「滅する」

ということを実践して、

悩みや苦しみが消せる。

    

   

  

   

四苦八苦

   

釈迦が教えた「苦」には8種類ある。

   

四苦とは、「生老病死」。

  

①「生まれること」 

・・・これは自分の思い通りにならない苦。

  

②「老いること」 

・・・老いたくないと思っていても、思い通りにならない苦。

  

③「病むこと」 

・・・病みたくないと望んでも、病む。

思い通りにならない苦。

  

④「死ぬこと」 

・・・死にたくないと思っていても、いつか死ぬ。

これも思い通りにならない苦。

  

   

あとの四つは、

  

⑤「愛別離苦(あいべつりく)」 

・・・愛している人と別れなければならない苦。

  

⑥「怨憎会苦(おんぞうえく)」 

・・・怨んで憎んでいる人と会わなければいけない苦。

  

⑦「求不得苦(ぐふとくく)」 

・・・求めるものが得られない苦。

  

⑧「五蘊盛苦(ごうんじょうく)」 

・・・五蘊(色・受・想・行・識)が

あまりにもシャープに働きすぎると、

そこからいろんな思いが生じて、

それが「苦」になる。

   

  

この4つを合わせて「八苦」。

   

これをまとめて「四苦八苦」と呼ぶ。

   

    

  

「苦」の本質

  

生老病死という「四苦」は「宿命」。

  

自分の意思では変えられない。

  

すでに宿っているもの。

  

あとの四つは「運命」。

  

「運命」は自分の日常生活や、人生の中で生じるものだから、変えられる。

  

だから、「宿命」と「運命」の二つに分けたのだ。

  

この「四苦八苦」に通底するものは「思い通りにならないこと」。

  

釈迦はそれが人間の「苦」の本質だと見抜いていた。

  

   

  

悩み苦しみが、ゼロになる

  

「苦」の本質を理解できさえすれば、

  

「『四苦八苦』とは宿命であり、運命である」と気づきさえすれば、

  

そのことで悩み苦しむ意味がなくなります。

  

悩み苦しみを、ゼロにすることができます。

   

   

 

  

   

おしまい

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