五蘊皆空【解説】

五蘊皆空

  

   

  

「般若心経」というお経は

わずか二百六十二文字。

その中心は「五蘊皆空」。

   

  

「五蘊」というのは、

人間が抱いている

「色・受・想・行・識」という

5つの感覚レベルの事。

   

  

「色」は形あるもの。

--人間の姿形も「色」。

  

その形あるものを見て、

何かを感じ受け止めた。

--それが「受」。

   

受け止めた結果、何か想いが生じた。

--これが「想」。

   

想いの結果、何か行動を起こした。

--これが「行」。

   

それがどういう結果になったのかという

認識を持った。

--これが「識」。

  

  

この「五蘊」が活発になり、

盛んに作用すると、

いろんな想いが生じて、

それが苦になる。

   

  

しかし、それもこれも、

「五蘊皆空」(五蘊はみな空なり)。

   

  

人間が感覚として抱いている、

「色、受、想、行、識」というものは、

みな「空」。

   

  

色、そして受も想も行も識も

本当は「空」。

   

  

宇宙的な性格づけはされていないもの。

   

  

人間一人一人がそれぞれ勝手な

「思い」をもって、その「思い」を基準にして

ああだこうだと評価したり論評したりして

右往左往しているだけ。

  

   

現象そのものは確かに存在するが、

あらゆる現象には色がついていない。

  

  

自分自身の「思い」というものさしで

勝手に色をつけているだけなのだ、

というわけ。

  

  

色がついていないことが「空」。

  

  

「五蘊皆空」のすぐあとに、

「度一切苦厄」という言葉が続く。

  

  

「五蘊皆空」がそういうものだと

分かってしまえば、

あとは「度一切苦厄(苦しみは瞬時に解決できる)」ですよ。

  

   

一切の苦厄をこっちの岸(此岸)から

あっちの側(彼岸)に、

あっという間に渡す事ができる。

  

  

つまり「一切の苦厄(人間の悩み苦しみ)は、

瞬時に解決できる」ということを、

釈迦は言いたかった。

  

  

精神世界では、

「目の前の事象はただ起こっているだけ」

「それに意味をつけているのは自分自身」

と言われる。

   

釈迦はすでにその事を

二千五百年も前に悟って

私たちに伝えていてくれていたのだ。

  

  

  

  

おしまい

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